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今回は大分県別府市にある別府八湯のひとつで湯けむりにつつまれた鉄輪温泉(かんなわおんせん)を散策してきました。
鉄輪温泉は豊富な湧出量と独特の湯治文化を誇る温泉地でその歴史は古く、奈良時代にさかのぼります。
伝承によれば鉄輪温泉は奈良時代の僧・行基(ぎょうき)によって開かれたとされています。
行基は別府の温泉の効能を広め、温泉地としての基盤を築いたとされています。
平安時代には、鉄輪の地が「地獄」と呼ばれるほどに温泉の蒸気や熱湯が吹き出しており、その強力な温泉資源は、長い間人々に畏敬の念を抱かせてきました。
鎌倉時代には武士たちが湯治に訪れるようになり、鉄輪温泉は次第に湯治場として発展していきました。
江戸時代に入ると温泉療法が広まり、鉄輪温泉は一般庶民にも利用されるようになりました。
当時、湯治場としての鉄輪温泉は病気や疲労の癒しを求める多くの人々に愛され、湯治宿が次々と建てられました。
また、鉄輪温泉は「地獄」と呼ばれる高温の湯けむりが立ち昇る光景で知られており、地元では「地獄蒸し」と呼ばれる調理法も発展しました。
この調理法は、温泉の蒸気を使って食材を蒸して食べる鉄輪温泉に伝わる調理法で現在でも観光客からとても人気があります。
明治時代には、鉄道の開通によって鉄輪温泉へのアクセスが改善され、観光地としての発展が加速しました。
大正時代から昭和時代にかけては、別府八湯の一つとして広く知られるようになり、全国から温泉客が訪れるようになりました。
現代でも、鉄輪温泉はその豊富な温泉資源と独特の湯治文化を保持し続け、別府温泉郷の中でも特に人気の高い温泉地となっています。
伝統を守りながらも、観光地としての魅力をさらに高める取り組みが行われており、国内外から多くの観光客が訪れています。

鉄輪温泉のお湯は硫黄泉、塩化物泉や硫酸塩泉などさまざまな泉質が楽しめるのが鉄輪温泉の特徴で、独特の硫黄の香りが漂いこれが温泉地ならではの雰囲気をいい感じに醸し出してくれます。
また泉質は酸性泉が多く皮膚の殺菌作用や美肌効果が期待されます。

鉄輪温泉で楽しめる「地獄めぐり」は別府市を代表する観光アクティビティで、別府八湯のひとつである鉄輪温泉エリアにはいくつかの有名な地獄が点在しています。
この地獄めぐりでは自然の力を体感し、温泉文化に触れることができます。
海地獄はコバルトブルーの美しい湯面が特徴で、まるで海のような青さを持つためこの名がつけられました。
水温は約98度にも達し、温泉の迫力を感じることができます。
敷地内には熱帯植物園もあり温泉の熱を利用して育てられたトロピカルな植物も楽しめます。
鬼石坊主地獄は、灰色の泥がポコポコと泡立つユニークな地獄です。
この泥は、坊主の頭のように見えるためこの名前がつけられました。
泥の温泉は肌に良いとされ観光客に人気があります。
白池地獄は、その名の通り白っぽい水色をした温泉です。
水温が高く、魚が住むことができないため温泉池にはピラニアなどの熱帯魚が飼育されています。
また、温泉の蒸気を利用した展示もあり科学的な視点からも楽しめるスポットです。
血の池地獄は日本最古の天然地獄のひとつで赤い色が特徴です。
この色は温泉に含まれる鉄分や酸化マグネシウムによるもので、古代から薬用として利用されてきました。
現在でもこの地獄の成分を利用した軟膏が販売されています。
龍巻地獄は天然の間欠泉で、30〜40分ごとに熱湯が噴出する様子を楽しむことができます。
噴出する温泉は数十メートルにも達します。