JRと自治体、観光関係者などが一体となり地域を盛り上げる国内最大規模の観光キャンペーン「デスティネーションキャンペーン」が2026年に福島県で開催されることになった。前回、2015年のキャンペーンで新商品を開発し魅力を発信した福島・土湯温泉では、次回開催にも期待を寄せている。

福島県福島市・土湯温泉の旅館「ニュー扇屋」で宿泊客に提供されているメニュー。源泉で作った温泉卵の卵黄味噌漬や甘麹のヨーグルトなどは、前回のデスティネーションキャンペーンをきっかけに生まれた。

デスティネーションキャンペーンは地域の魅力を再発見する機会でもある。
発酵食品で土湯温泉を盛り上げようと、各旅館で新しいメニューを開発。今では宿泊客などから人気メニューとして定着した。
ニュー扇屋・女将の森山雅代さんは「旅館が一体となって、お客様のお迎えをするという気持ちの盛り上がりを、当時も作ることが出来た。連帯感があったという感じで」と振り返る。

現在もコロナ禍前の8割ほどに留まる宿泊客。女将の森山さんは「お客様に福島に行ってみようと、楽しみにしていただけるような形でおもてなしを考えていきたい」と話し、2026年のキャンペーンに向けて、新たなおもてなしを考えながら、福島県の内外、そして海外からも多くの観光客が訪れることを期待している。

前回の2015年と比べて、福島県内では常磐線や只見線が全線再開通したという明るい話題も加わった。
2025年4月からはプレキャンペーンもはじまり、今回も大きな盛り上がりとなることが期待される。